MILANO

ナツヤスミ回想録

いつのまにか、イタリア暮らしが
日本よりも長くなってしまった
これまでさまざまな場所を訪ね、
たくさんの「であい」があったけれど、
まだまだ知らないイタリアの土地や伝統料理があるそして、そこに住む人たちの
小さな日常のドラマがある
子どもたちの長い夏休みが
やっと半分終わりかけようとする頃、
邦人の友人からバカンスのお誘いが
人口約1400人が暮らす小さな村、メルカテッロ。
マルケ州ウルビーノから車で30分くらい20数年前、この場所がたいへん気に入り
家を購入された友人のご両親
村の市役所ウラに建つ築600年以上の住空間。
当時のままの木製ドア芸術家である友人のお母さまと
建築家であるお父さまが、
長い年月をかけて、快適に住めるように
少しずつ手を加えられたカントリーハウス
ご近所には
きれいな水が流れる川も犬たちは川遊び大好き♡
バシャバシャ、嬉しそう

日本のお盆にあたる
8月15日
山道をドライブしながら着いた先は
見晴らしのよい場所に建つ山小屋
夕暮れどきから仲間が5人、10人、20人…
それこそ40人くらいが集まり男たちは
ポレンタづくりをはじめた

時間をかけて
ゆっくりとかき混ぜ完成したポレンタを
板に移す作業
本業はカメラマンのアンドレア。
プロの料理人のように真剣!!
茸やトマトソースを
たっぷりかけているのを
ワインを飲みながら
気分よく待っていると、
でっ、出来あがり!!まるで抽象画。
ルーチョ・フォンタナだ!!赤い月夜の晩の賑やかな晩餐会。
人とのつながり、偶然の「であい」がおりなす
クリエイティブな場所に感謝

次の日、
あこがれだったウルビーノへ丘の上に構える世界遺産。
高台の公園からの絶景に息を呑む

1400年代にルネッサンス文化の中心地として
繁栄したウルビーノ
かの有名なラファエロも
この町で生まれた旧市街にある
ラファエロ通り

ルネッサンス建築の傑作と称される
ドゥカーレ宮殿。
宮殿がそのまま美術館にゴシックからルネッサンスにうつりかわるまでの祭壇画、
ラファエロの代表作の一つ「だまる女」、
ピエロ・デッラ・フランチェスカの「キリストの鞭打ち」
「セニガリアの聖母」など見どころはいっぱいでも、個人的な美術館やアートの楽しみ方が
あったりもする
マリアさまの表情に見入りながら
「バラ色のチークとは?」と、
メイクアップを考えたり
谷崎の〈陰影礼賛〉に影響されて
「きっと昔の建物の室内は暗かったはずだから、
そのなかで効果を発揮するゴールド使いにちがいない」と、
勝手に妄想したり
オシャレ度も必ずチェック!!
深紅の羽織りもののしたから見えるファーが
ヘアスタイルと絶妙にマッチ白い空間で
ダイナミックなタペストリーを鑑賞していたら、
白シャツにこれをプリントしたい!と思ったり刺繍やフリンジ使いにも注目。
それから、絵のなかにそーっと存在する
動物さがしをするのも好き(笑)とにかくアートは
自由に楽しんだもの勝ち♡
ですねっ、

アドリア海に面した庶民のバカンス地、リミニ。
じつは、ウルビーノ方面を目指しながら
ここで数日間を過ごしたリミニ生まれの映画監督フェデリコ・フェリーニ。
映画〈アマルコルド〉の舞台にもなったグランドホテル。
目の前はカラフルなパラソルが賑やかなビーチが広がり、
セクシィなビキニ姿で友人とおしゃべりしながら
なみうちぎわを歩くカッコイイ女性たちの姿も

海もいいけど、
古代ローマ時代に建てられた
凱旋門アウグストゥスが旧市街に
パリのエトワール凱旋門もいいけど、
こちらは世界で最も古く、
歴史の重みを感じさせる佇まい

ご当地B級グルメなら
まよわずダッラ・レッラへ。
毎日のように通っては、夫と食べくらべしたピアディーナ
www.dallalella.it

リミニで泊まったドメニコのビッラ。
犬一匹、猫一匹とここで暮らす

今晩は特別メニューのポルケッタで
ドメニコがおもてなし豚バラを外はパリッ、
中はジューシーにローストした料理。
ビールやワインがすすむ

いつも笑顔のドメニコ たくさんの「であい」のおかげで
今年も、スバラシイナツヤスミ!!