クリスマスまえのショッピング・ムードを盛り上げる、アメリカ発 〈ブラック・フライデー〉 がイタリアでもニュースになるほど話題に。ブラック=黒字 フライデー=アメリカで感謝祭の次の日、つまり金曜日に、小売店などが大規模なセールを行い、少しでも安く欲しいモノをゲットしたい消費者のお買い物バトルがくり広げられる。セールに無関心なあたしは、シーズン初めに欲しいモノは買ってしまう…….というか、安い! お得! に惑わされて、必要なかったりどうでもいいモノをついつい買いそうなので、無関心を装うことに!
スピガ通りのブティックまえに駐輪したバイク。まわりがセール合戦をしているヨコで無関心を装いながら「ファッションもカルチャーだけど、もっとちがうカルチャーに目を向けよう!」とかなんとか呟いて…….
向かった先はプラダ財団のアート複合施設
映画監督ウェス・アンダーソンがデザインしたバールには、ジュークボックスやピンボールマシーンが設置され、インテリアは1950年代のイタリアがインスピレーション
〈William N. COPLEY〉 展がいよいよスタート♪
世界中の美術館、コレクションからコプリーの作品150点以上が揃う。未公開資料やコプリーが個人所有していたマックス・エルンスト、ルネ・マグリットなどの名作も見どころ
シュールレアリスム、アメリカ民族文化、マンガに影響をうけたコプリー。性の解放をたたえ、アーティスト自身が不公平な社会の犠牲者だと考えていた売春婦にオマージュを捧げた作品も多い。個人的には(イラストレーター安西 水丸の大ファンなので)このユルユル〜っとした作風に惹かれる
コプリーの作品に何度も登場するテーマはポルノや愛国心、日用品の思いがけない可能性など…….
この文化施設は1万9000平方メートルという広大な敷地に複数の施設がある。常設展示のほかにも多彩なプログラムがアートとひとを結ぶ
ホワイト&レンガ色ブロックを自由に構築 or 破壊できる空間
完全に仕切られた壁の所々に穴があり、そこへ手を伸ばせば……
どこかスピリチュアルで…….
どこかコロニアルで……
どこかガーリーな展示
あっ、可愛い女の子を発見!
いい感じに肩の力が抜けた着こなしも素敵! FONDAZIONE PRADA http://www.fondazioneprada.org
食もカルチャーのひとつ。もっぱら「美味しいイタリアン!」と評判の新しいレストランへ
日本人シェフがオープンしたこの店は、ズバリ味で勝負!
吟味した食材を使い、丁寧な下準備をしたにもかかわらず、パクッと一口食べればシンプルで余韻の残る味
この日は食いしん坊の夫とふたりでグラスワインにメイン皿の子豚とキジ料理を堪能。お腹が満たされたあとはアートギャラリー巡り
「ミラノのアズマを知ってますか?」と誰かに問われたら、彫刻家の吾妻 兼治郎をパッと思い出す
つい先日、天国へ逝かれた吾妻 兼治郎の展覧会は、アーティスト不在ではじめて開催された
作品は〈MU=無〉 〈YU=有〉など。彫刻表面に腐食でできたようなクボミが特徴的
オープニング・パーティは老若男女、多くのファンが集まった
実際に手で触って愛でる人も
あっ、赤いストールを纏ったマダムを発見!
つづいて、イタリア人芸術家ミンモ・ロテッラの展覧会へ
このギャラリーは自己流のファッションを楽しむモードの達人がたくさん集まる
1950年代はじめ、ローマの街をながめながら広告ポスターの色彩や素材感の美しさに心を揺さぶられたロテッラ
ひとつの表現方法として、伝統に立ち向かい、切り崩して自分の世界に変えてしまう 〈デコラージュ〉 を確立していった
カタログで見たことがあるだけの作品をじっくりと鑑賞
映画もファッションも価値観も日々変わっていく……昨日とはちがう今日、”いま” を鋭く観察して、切り取って、アーティストであるロテッラはつねに表現する……..
雪はまだ降ってないけれど、すっかり冬らしくなったミラノ。モコモコ、ツィード、フォークロア調ブランケット……冬ならではのアイテムを着てストリートに飛び出したい!
モコモコといえば……
しばらく着るのを遠慮していたロング・ダウンコート。今シーズンは復活!
パッチワークを駆使した……
ゴールドのバッグ
きらきら、スパンコール、レース刺繍…….少しハデだったり、華やかでも冬という季節がやさしく包み込んでくれそう
大好きなアーガイル柄とシルクの靴下
ベロアのサンダルや白いブーティといっしょにスタイリングしたい!
自宅のインテリアもプチ改装
バスルームの壁をグレーがかったセージ色にペイント。新調したバスタオルはスモーキーピンク
居間のコーナーにはヴィンテージの掘り出しもの。巨大アルファベットのAは元工場の看板
19世紀後半の植民地時代に使われていたアイスキャンディの型
パリの友人から届いたプレゼント
アスティエ・ド・ヴィラットのキャンドル
香りもカルチャー! とっても新鮮だったのは、友人が選んでくれた新しい香りがインテリアに華を添えてくれたこと。部屋の雰囲気がモダンな香りと調和して……..