MILANO

山へ行こう

寿司ブームが定着したミラノ。いま人気なのは居酒屋メニューやラーメン職人が丁寧に仕込んだ野菜盛りだくさんのヘルシーな手打ち麺
ここは日本初トリドールが仕掛けた〈ボッテガ デル ラーメン〉と〈トウキョウ テーブル〉グッドルッキング&グッドテイスト、しかも手軽に楽しめるグッドプライスが魅力インダストリアルな雰囲気の店内で、モノクルやカーサ ブルータスなど、グローバルな雑誌を読みながらオーダーしたラーメンを待つ至福の時間。最先端のライフスタイル、世界の気になる情報をキャッチできるBOTTEGA DEL RAMEN  https://bottegadelramen.com
お腹が満たされ「山へ行こう」ということに。ミラノからガルダ湖を北上し、オーストリアとの国境方面へ車を飛ばして3時間遠くにうさぎ雲
目的地に着いたら、フェデのジープに乗り換えてさらに山奥へ
フェデは山道に精通してるけど運転が乱暴。後部座席でなんど頭を打ったことだろう
山の頂上はこんな感じでのんびり幼少から夏休みをここで過ごしてきたフェデ。秘密基地のようなとっておきの場所をちゃんと知っているご覧の通り、看板とかそんなものはない森の中をすり抜けて「あっ、空がきれい」と口からこぼれたら瞬間。いまにも壊れそうなボッロボロの小屋が目のまえにみんなで集めた小枝に委員長 (仲良しグループのリーダー的存在) が火をつけた紙コップでワインは飲みません。グラスで乾杯!香ばしいチーズのにおいはい、できあがりかちかちチーズの端っこは山のご馳走
食事の時間まで、こどもたちは森のかくれんぼ生ソーセージの中身を出して、ぺちゃんこにした即席ハンバーグ釜のなかではジャガイモがじっと出番を待つ

食事の時間まで、おとなたちは森のお昼寝次の日はおじいちゃん、こどもたちとハイキングはじめはよかったんだけど、急に上りがツラくなってきた
でも、キノコをみつけては喜び得体の知れない動物に遭遇したりキツくなると空をあおぎ「雲の橋だ!」と感動する。そしてやっと頂上にある小さな湖に到着こどもたちが水場ではしゃげば犬も喜ぶ
この日はこれで終わらずフェデや委員長たちと「夕焼けをマルガから眺めよう」ということで意見が一致マルガは涼しい山のてっぺんにあり、そこは夏の期間だけ牛や羊たちが放牧され、山小屋でシンプルな食事を味わうことができる。しかし、ここはいったい標高何メートルなんだろう?ひんやり肌寒い冬の期間はスタッフも動物もだ〜れもいないけど、登山者は小屋を利用することができるフェデたちはここで初詣をしたと言う。考えただけでもブルッ
「さて、まずはビールから」と委員長がオーダーしたら「これ全部持ってってくれ」と大雑把なマルガのスタッフ
空が真っ黒い風呂敷で包まれたころ、びゅんびゅん飛び交う流れ星にそっと願いを込めて

その次の日はのんびりホームパーティガスレンジはないが卓上暖炉はある委員長の家
藁を切る機械には酒を嗜む委員長のコレクションがフランス人の友人はフレンチマスタードをたっぷり加えたサラダドレッシング。料理上手なおばあちゃんはパプリカが彩りを添えるクスクスとお豆のスープ。夫と委員長はラム肉の串焼き当番楽しい会話と手作り料理。酒のスピードが上がり、とうとうひとり2本のペースで赤ワインを飲んでしまった
そのまた次の日は軽い頭痛を覚えながら、一昨日とは違う場所にあるマルガへマルガ・コレドへようこそ♪ベビーカーにあるものを物色するヤギ牛も鶏もなかよしドキッとしたのはあたし? それとも羊くん?食いしん坊のマスコットヤギ颯爽と駆け出す馬

「昨日はよく飲んで、よく食べたから少し歩こう」と委員長の提案にみんな大賛成途中で雨が降ってきたので木の下で休憩。ふと、足もとを見ればフェイクのようなキノコ小一時間歩いただろうか。景色を眺めていると鈴の音がどこからか聞こえてきた。反対側の岩肌を見るとヤギたちが雨宿り!?
マルガ・コレドはファミリー利用者が多くこどもたちは動物とふれあい、おとなたちは本を読んだり、日光浴を楽しんだり服装もいたってカジュアル。本格的な登山家はもっとちがうマルガへ行くらしい
最終日。お土産リストをみながら「アップルパイを買って、チーズとサラミを買って」
エットレおじさんのバール。ここは毎晩のように仲間が集まる場所。ビール、ビール、ビールとワイン、ワイン、ワイン

はじめてコーヒーを注文。これがまた美味!
エットレおじさんの隠れ人気商品はアップルパイ
遡るところ19世紀。小さなこの村に誕生した肉屋〈フラテッリ・コッラッ〉
いまではトレンティーノ=アルト・アディジェ州では知る人ぞ知る名店に
フェデはこの店のグラッフィクロゴをデザインした
Fratelli Corra`  http://www.fratellicorra.it/Franchising/
ミラノへ帰る途中に寄り道
Mart (トレント・ロヴェレート近現代美術館) へ
家族で旅行するときは、なるべくアートやデザインに触れる時間をつくる
美しい庭には現代彫刻
現代アートのオンパレード。こどもたちがアートそのものを理解するとかしないとかは重要ではなく、アートのある場とその空気感を少しでも肌で感じてくれればいいかなと


フォンタナ、A.ポモドーロから新進作家までバラエティ豊かなコレクション
ジェーン・バーキンもアーティストの手にかかれば
最上階の窓からエントランスを眺める
途中にあるキッズスペースでは次女がパパ&ママの似顔絵を描いてくれた

トリノ生まれのマルマンド・テスタ。広告デザイン界のカリスマクリエイターの大規模な展覧会を開催



1966年紙おむつのキャラクターとして人気を博したピッポ
うしろからエクスキューズミー
家電メーカーphilcoのキャラクターとして登場したパパッラ


テスタの手にかかれば、ミニマルデザインが鮮烈なイメージを放つ
指をモチーフにした数々の作品
指のイメージはどんどん広がる

世界第一次大戦と世界第二次大戦のはざまに描かれたイタリア人芸術家による作品の展覧会〈永遠の美しさ〉も同時開催
女性の美にフォーカスした展覧会かと思いきや、静物画やモダンに移り変わる都市の風景を題材にした作品も交差して見ごたえ十分
こどもたちとは、当時のヘアスタイルや服装、ジュエリーなどを細かくチェックするお遊びを交えながら、ぐいぐいと絵画の魅力に接近させる
背景も抜かりなく観察
日が暮れるまで楽しんだMart。心が満たされこどもたちと「よい旅だったね」Mart  http://www.mart.trento.it