イタリアのアルタ・モーダ(ハイファッション)に焦点を当てた展覧会のオープニングに間に合うように、ミラノから列車に乗って3時間、花の都ローマに到着。すぐタクシーで目的地〈イタリア国立21世紀美術館〉へGo!
中心部からすこし離れているとはいえ、ローマの交通はいつもSHRあきれるくらい渋滞で30分もかかってしまう
21世紀の建築と美術、双方を紹介する目的でオープンした美術館は、建築家ザハ・ハディドが設計。外観もインパクトがあるけれど、内観もかなりユニーク
曲線を駆使した内部デザインは、なんだかぐにゃぐにゃしてるという印象
ルイ・ヴィトンの広告の仕事をしたこともある、イタリア人アーティストのヴァネッサ・ビークロフトによるパフォーマンスも話題に
薄手のべールを身に纏った女性たちが同じ場所でじっと立っていたり、地面に座ったり……たんたんと時間だけが経過する
すこし距離をおいて彼女たちを見守るだけの観客。はじめはインパクトのあった彼女たちが、そのうち違和感なく空間に溶け込み、ちょっとファニーな空気が流れる Vanessa Beecroft http://www.vanessabeecroft.com/
展覧会の表題は〈ベリッシマ〉。1951年に制作されたヴィスコンティ映画のタイトルでもあり、“いまこの瞬間を美しく楽しく生きる”というイタリア人のライフスタイルを表現する言葉
本展ではフェンディやミラ・ショーンをはじめ、イタリアのオートクチュールを物語る80着のドレスを展示
1965年ジャルマナ・マルチェッリのオプティカル模様のカクテルドレス
多様なニーズに応えてオートクチュールからプレタポルテへ、イタリアが先取りしてきたファッションの変遷も再確認できる
最高級の布地で、唯一無二のデザインと伝統的な職人技を駆使したメイド・イン・イタリーの原点がここに!
ファッションと関係の深いアートやシネマ、写真も交差する
フォンタナやアルヴィアーニの作品は、デザイナーにとってインスピレーションの源!
パオロ・スケッジの作品
ファッション・フォトギャラリーにて。「Sendendo le scale」1958年Garolla撮影(右)
マエストロと呼ばれたフェラガモの靴
コッポラ・エ・トッポのコスチュームジュエリー。1980年代まで第一線で活躍していたデザイナーで、ヴァレンティノやエミリオ・プッチなど大御所メゾンのアクセサリーも手がけていた
マネキンが地面にペたっと座り込んだり……
マネキンがうたた寝していたり……
ユニークな展示もGood! 「BELLISSIMA Italy and High Fashion 1945-1968」MAXXI(イタリア国立21世紀美術館) 会期/〜2015 年 5月3日まで ●VIA GUIDO RENI 4A開館/11時~19時(火・水・木・金・日) 11時~22時(土) 月・休
いまでこそメイド・イン・イタリーやイタリア発ハイブランドが世界中から注目されているけれど…..第二次世界大戦後のオートクチュールといえばパリが君臨していた時代。それでも若いイタリア人デザイナーが頭角を現し、アートやシネマも勢いがあった。また、もともとパリのオートクチュールに使われていた素材はイタリア製が多く、イタリアが伝統的に培ってきたハンドメイドによる服作りの技術、イタリア人独特の美意識などを逆手に取って、美しさと着心地のよいアルタ・モーダ(ハイファッション)が誕生したというわけ……. あらためてイタリアの懐の大きさに万歳!